解体しないと移動不可、介護用電動ベッドとは?
介護用電動ベッドは介護人材の不足や家庭での介護などに対応するために登場した、画期的な介護用品のひとつであるといえます。ボタン操作だけでベッドの形状を変形させることができ、車椅子への移乗や立ち上がりの支援、背もたれの角度の調節なども自由自在です。
また要介護度の認定にもよりますが、こうしたベッドは我が国の介護保険制度の適用を受けることができ、レンタルや購入のために多額の費用を支払う必要がないといったところにもメリットがあります。
介護用電動ベッド移動の流れは解体・運搬・組立・設置
引っ越しなどをする場合には、介護用電動ベッドをそのまま持ち運ぶことができるかどうかは疑問があるところです。こうした特殊なベッドはかなりの重量があり、一般人が気軽に搬入・搬出の作業ができるものではありません。
具体的にいえばどのメーカーであっても100キログラムは軽く超過するような重量物ばかりですから、解体をした上で部材を持ち運ぶことになるのが普通ですし、まるごと持ち上げるのであればクレーンの手配などの特別な準備が必要となってきます。
さらに首尾よく解体ができたとしても、引っ越し先でこれらを再組立することは容易ではありません。電動の製品ですので再組立にもそれなりのノウハウが必要ですし、安全性を考えると素人が単純にできるようなものでもないことは自明といえます。
引っ越し業者に断られたら...?
引っ越しをする場合には専門業者に依頼をして梱包から搬入・搬出、輸送までを一任することが多いとみられますが、単純に引っ越しだけが専門の場合には、介護用電動ベッドは取り扱い範囲外として断られてしまうケースが少なくはありません。
少なくとも世間によくある単身引っ越しパックなどの安価なサービスでは難しく、別途の見積もりとなってしまうおそれがあることはあらかじめ知っておいてもよい話です。運よく引き受け可能というところであっても、解体や再組立の作業だけはメーカーのスタッフに依頼をするような条件が付けられてしまうことがあります。
メーカーに依頼が可能な場合であっても、仕事に差し障りがない土曜日や日曜日の引っ越しを選択すると、営業所が休みのために結局は対応ができないといったこともあり得ますので注意が必要です。
介護用電動ベッドの移動に精通した専門業者へ依頼しよう
こうしたことから介護用電動ベッドのような特殊な物品が含まれるケースでは、最初から重量物を取り扱うことができる専門業者に依頼をしてしまうのがよいでしょう。その際にはメーカー名や型番まで明らかにして問い合わせをすると、間違いを防ぐことができます。
いずれにしても専門性の高いところであれば、解体や再組立などの作業にも精通したスタッフが在籍しているものですし、クレーンをはじめとした特別な車両もあるので安心です。