介護ベッドの置き場所を考えるときのポイント
介護ベッドの導入を決定したものの、設置場所をどこにすべきか迷っている方は少なくないでしょう。介護用のベッドは、設置場所によっては介護生活に大きな影響を与えることがあるため、どこに設置するかは被介護者と介護者の双方の気持ちを十分に考慮して決定することが大切です。
被介護者が1日をどのように過ごしたいのか
介護ベッドの設置場所を考える際に最も重要となるポイントは、被介護者が1日をどのように過ごしたいのかという点です。例えば、被介護者が家の中で孤独になることに対して不安に感じている場合は、家族の様子がいつでも見られるリビングの隣の部屋などに設置するのが最適です。
また、落ち着いた環境で過ごしたいという意向が強い場合は寝室を選択すべきですし、自分の力でトイレに行きたいという気持ちがあるのであればトイレにアクセスしやすい部屋に設置するべきでしょう。このように、最初に被介護者がどのように過ごしたいのかを決めると、介護ベッドの設置場所は自ずと絞られてくるはずです。
ただし、介護者の希望も疎かにしない
一方で、介護者の希望を疎かにしないことも大切です。介護用のベッドは、設置場所によっては介護者の負担が増大する恐れがあるので、容易に被介護者の様子が見られたり、普段生活している部屋から移動しやすかったりする部屋を選択することが重要となります。
また、一般的なベッドの場合、部屋を広く使用できるように壁に付けて設置するのが一般的ですが、介護用ベッドの場合は壁に付けてしまうと介護しにくくなる恐れがあります。特に、幅が広いベッドの場合、壁付けしてしまうと介護がやりにくくなってしまう可能性が高くなります。
そのため、介護用ベッドは部屋の中央に設置するのがベストではありますが、部屋の中央に置くのが難しい場合でも、ベッドの全周囲を介護者が移動できるだけのスペースは確保しておくのがおすすめです。
不要になった時のことも考えておく
加えて、介護用のベッドが不要になった際のことを考えておくことも大切です。介護用ベッドは、一般的なベッドよりもサイズが大きいことに加えて、電動式の場合は重量が100kg以上あるものもあるので、自分たちで運び出すのは容易ではありません。
そのため、介護ベッドを自分たちで処分するためは解体や分解が必要になるケースが大半です。しかし、解体や分解をするためには、ある程度の作業スペースが必要になるので、介護ベッドが不要になった際に自分たちで処分することを考えているのであれば、解体や分解をするための作業スペースを確保できる部屋を選択することが大切です。